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【期待外れ】PS5の性能はぶっちゃけ微妙...様子を見るべき理由とは?

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9/17日、PS5の日本価格が発表されました。

当初の予想通り、フルスペックのPS5の価格は49,980円(税抜き)となりましたが、オンライン版のソフトだけがプレイできる廉価版のデジタルエディションが発表され、こちらは39,980円(税抜き)と大健闘の価格となりました。

パッケージ版のゲームをプレイしないという前提であれば、デジタルエディションはいい選択になると考えられます。

 

しかしそもそもの話、PS5の性能がそこまでいいのか?という話です。価格が安くても性能が低ければ意味がありません。

 

結論から言うと、性能は現段階でそれなりで、期待されているほどの性能を備えているとは思えません。今まで散々20万のゲーミングPC並みの性能だなんだと言われてきましたが、それは大きな間違いです。その理由と経過を見るべき理由を詳細に解説していきます。

 

また、より最新の解説記事も参考にしてみてください。

 

PS5の性能が大したことない理由

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実は、今までPS5の性能が高いと言われていた根拠はとても適当なものです。

今までPS5の性能が語られてきた2つの根拠を中心に、何がおかしいのかを見ていきたいと思います。

 

確かにCPUはzen2だが周波数は最大3.5GHz...

PS5がすごいと言われている理由の1つとして、高性能なAMD製のzen2アーキテクチャを採用したCPUを使用していることです。確かにこのCPUは高性能で、PS5と同じzen2で8コア16スレッドのCPU(Ryzen 7 3700X)は単体で買うと297ドル、日本では約40,000円もします。

 

しかし実はPS5に搭載されているCPUは、周波数が3.5GHzしか出ません。対して3700Xは最大4.4GHzに達します。単純に周波数を比較すると、3700Xの80%以下の性能しかないことになります。

 

さらに、FPSなどのゲームを100fps以上の高フレームレートでプレイしようとすると周波数というのはとても重要になってきます。一般的にフレームレートが高くなればなるほどCPUのシングル性能(1コアの性能)というのが重要になってくるので、同CPUでは単純に周波数の差が大きくフレームレートを左右することが分かります。

 

10.3TFLOPSはRTX2080並みというのは間違い?

もう1つの理由としてあげられるのが、GPUの性能として示されている10.3TFLOPSという数字です。

これをゲーミングPCで使われているグラボと比較してみると、RTX2080が10TFLOPSでほぼイコールになります。

このことからPS5はRTX2080並みの性能と言われているのですが、この"FLOPS"という単位は実は大して性能をはかるのに役立つ指標ではないんです。

 

もちろん数字が大きいことに越したことはないですが、そのGPUの作りによって同じFLOPSでも大きく性能が異なります。

例えば、AMD製のRDNAアーキテクチャを採用したRX5700XTというGPUは9.75TFLOPSとされており、ほぼGeForceのRTX2080とイコールの数字です。しかし、実際のベンチマークやゲーム性能はRTX2080の下位モデルで7.46TFLOPSのRTX2070程度です。

 

そして、PS5に採用されているGPUというのはGeForceではなくAMD製のRDNA2アーキテクチャのGPUになります。これは名前からもわかる通りRDNAの後継アーキテクチャで、RX5700XTと近い傾向になることが分かります。

 

つまり、敢えて言うならRTX2080ではなくRX5700XT並みという方がまだ違和感はありません。

 

そもそも公称スペックは信用出来ない

更に、公称スペックが常に出せるのかという問題もあります。

PS5などの家庭用ゲーム機は、その小さな筐体に全てを詰め込むので排熱が十分にできない場合が多いです。そのため、プレイ中常に最大周波数で動き続けられるとは思えません。

 

スペック表でも、CPUは最大3.5GHzまで可変、GPUは最大2.23GHzまで可変と表記されています。この書き方、ちょっと怪しいですよね。最大周波数を維持し続けることができないから最大~まで可変という表記にされているのではないかと予想できます。

 

また、GPUの最大周波数の2.23GHzというのもとても気になります。先ほどあげたRX5700XTやRTX2080でも順に1905GHz、1710GHz程度の周波数しかありません。

PS5と同アーキテクチャを採用したRX 6000シリーズも、ゲームプレイ時の最大周波数は2,015MHzとなっており、PS5よりも低いです。

冷却のしやすいデスクトップPC向けのGPUより高い周波数を家庭用ゲーム機でコンスタントに出せるとは思えません。

同じCPU/GPUの構成を採用し、同時期に発売されたXbox Series XでもGPU周波数は1,825MHzとかなりゆとりのある仕様になっています(その分XSXはPS5に比べてかなりGPUコア数が多いです)。

そう考えると最大周波数は10TFLOPSを超えるためにかなり無理をした結果と言えるのではないでしょうか。

 

4K120fpsどころか60fpsも出ない

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PS5の大きな特徴として、最大4K120fpsに対応していることが挙げられます。しかしそもそも4K120fpsなんてことが可能なのでしょうか。

実際にはRTX2080をもってしても4K120fpsどころか4K60fpsですら満足にプレイできるとは言えません。

 

PCですら、最近発表されたばかりのRTX3000シリーズでようやく4K60fpsでの快適プレイが見えてきたばかりです。ましてや前世代では4Kでゲームをしたければ問答無用で最上位のRTX2080tiを買うべきだと言われていたくらいです。

 

これがRTX2080tiどころかRTX2080以下の性能のPS5で実現できるのかと言われたら、とても厳しいことが分かると思います。もちろん最適化やグラフィック設定の調整によって4K60fpsは実現してくる場合もあると思います。

 

しかし、せっかく4Kでプレイするのにグラフィック設定を妥協してしまっていては本末転倒ではないでしょうか。

それならば高グラフィック設定でFullHD、WQHD60fpsでプレイしたほうがマシです。

 

PS5で達成出来るのはFPSなどの競技系のゲームでのFullHD120fpsまででしょう。

 

PS5が明らかにPCに勝てない多くの理由

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上で単純な性能については説明してきましたが、その他にもPS5にはどうしてもPCに勝てない多くの理由があります。

 

DLSSなどの機能がない

NVIDIA製のGeForceシリーズのGPUには、DLSSという機能があります。この機能は、AIによる映像処理を行うことで処理の量を大幅に減らし、高解像度や高フレームレートでのプレイを助けてくれます。

 

状況によってはDLSSなしの場合に比べて2倍以上のパフォーマンスが得られることもあり、4Kゲーミングには欠かせない機能です。

また、AMD製のRadeonにも同様の機能が搭載されており、今後はますます活発になるでしょう。

 

その他レイトレーシング機能には対応していますが、その機能が前世代から4倍になったRTX3000のレイトレーシング性能並みになるとは考えにくく、レイトレーシングをオンにするとフレームレートが低下してしまうことが予想されます。 

 

実際、PS5と同じRDNA2アーキテクチャのRadeon RX 6000シリーズはレイトレーシングなしだとGeForce RTX 3000シリーズと同等性能が出せますが、レイトレーシングをオンにするとGeForceに比べて大きくフレームレートが低下してしまうようです。

 

時代の変化についていけない

PCのパーツは2年もすれば性能がどんどん上がります。PS5は現在でさえミドルレンジ~ミドルロー程度の性能だと考えられるので、2年後にはすでにローエンド並みの性能になっている可能性が高いです。

 

PCであれば、必要に応じて最新のパーツに交換したりすることが可能ですが、PS5では新製品が出るまで性能が上がることはありません。

 

また、現在の動向を見ていると144fpsから240fpsが主流になる未来もそう遠くはないと考えており、その場合もPS4の最大フレームレートが120fpsであることから時代についていけないことになってしまいます。

 

結論

SONY PlayStation 5 to cost 499 USD, coming November 12th - VideoCardz.com

これまで多くの疑問点や微妙な点をあげてきましたが、PS5を買う理由は間違いなくその価格の安さです。性能がどうであれ、コスパが高いことには変わりありません。

 

しかしPS4然りSwitch然り、家庭用ゲーム機の初期モデルは何等かの問題を抱えていることが多いです。

どうしても初日に飛びつきたいという人以外、上記の理由を抜きにしても購入には慎重になったほうがいいと思います。

発売からしばらくはPS4でもプレイ可能なゲームが多いと思いますし、現在PS4を持っている方は特にPS5の購入には慎重になるべきです。

 

どうしても初日に買いたいという人以外は世間のレビューや反応を待ってから購入するようにしましょう。